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おすすめの映画ランキング ベスト15をご紹介

2014/12/31 (更新日:)

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個人的なおすすめ映画ランキングを発表

簡単な感想・解説付きでおすすめ映画ランキングをご紹介します

これまでに観た映画の中から、特に思い入れの深い映画15本をご紹介します。普通に有名で評価の高い作品ばかりなので、もう観たものも多いかもしれませんが、ぼくなりの感想や解説を付け加えていますので、是非参考にしてみて下さい。

ちなみに洋画に絞っています。公開中の映画や最近まで上映していたようなものも省いているので、ほぼすべてTSUTAYAやゲオでDVD等のレンタルができるはずです。ネタバレはしていませんが、作品の内容に踏み込んで書いていますので、予備知識無しで観たいという方はご注意下さい。また、このランキングから惜しくも漏れてしまった他のおすすめ映画をジャンル毎にご紹介してもいるので、是非こちらもご覧下さい。(記事下部分にリンクあり)

 

僕の好きな映画ランキング ベスト15!

第15位 グッドウィル・ハンティング('97)

脚本はハーバード大学在学中のマット・デイモンが、友人のベン・アフレックと共同で書き上げたというもの。よく見てみると人間ドラマとしては結構ベタだったりもするが、監督のガス・ヴァン・サントの突き放した演出がバランス良くマッチしていて結果的に素晴らしい作品になっているというのが感想。天才的な頭脳を持ちながら他人に心を許さない青年・ウィルが、セラピストのランボーや女子学生のスカイラーとの恋愛を通じて、人として成長していくというあらすじ。

若者を圧迫する年寄りを「老害」と呼んで忌避する風潮がネットを中心に蔓延しているが、老害による圧迫の無い社会というのは非常に貧弱なのでは無いかということを最近思う。経験至上主義というのもまたそれはそれで問題ではあるが、辛い経験を経なければ得られないものも確実に人生にはある。そこそこ年齢を重ねた人に対しては、そういった経験を積み重ねているのだという想像力を働かせつつ接していく事が大事だと思う。ロビン・ウィリアムズが演じるランボーも、ある時点まではウィルにとって単なる老害でしかないのだが、その「老害パワー」みたいなものにウィルがやられていく感じが良いのだ。終わり方も潔い感じで、見るたびに違った感動が得られる。

 

第14位 ロッキー('76)

当時俳優として鳴かず飛ばずだったシルベスタ・スタローンが、脚本ごと映画会社に売り込んで大ヒットさせたという映画。主人公のロッキーは、当時のスタローンの姿をそのままボクシング選手に置き換えて描いたものらしい。この映画にまつわる面白いエピソードは枚挙に暇が無いのだが、例えばロッキーがフィラデルフィアの街の中をランニングで駆け抜けるシーンで、市民がロッキーに「がんばれよ」とリンゴを投げて来る。これはエキストラの演技ではなく、あまりにしょぼい撮影機材から映画の撮影だとは気づかなかったフィラデルフィア市民が、本物のボクサーがロードワークしているのだと思い込んでリンゴを投げたのだそうだ。

サッカー日本代表の試合の時に流れるサラ・ブライトマンの「Questions of Honor」があるが、「ロッキー」はまさに「問題なのは勝ち負けでは無く、名誉である」ということをテーマにしている。「負けるかも知れないし、殺されてしまうかも知れないとしても、決して逃げ出さずに正面から立ち向かえば、誰も君を笑わない、だから最後まで君自身の戦いをやめるな!」

 

第13位 ミリオンダラー・ベイビー('04)

クリント・イーストウッドという男の思想が最も明確に現れている映画。それだけに図式的とも言える程の人物配置がなされていて、目を覆いたくなるような極端に辛いシーンが終盤に待っている。前半は世界チャンピオンを目指す女性ボクサー・マギーと名トレーナー・フランキーの成功物語。後半はあるシーンをきっかけとして一転して暗い映画になる。

イーストウッド映画の本質は大きく2つに分けられる。一つが「自らの魂の声や思想に従う事の大切さ」。これを比較的明るく描いたのが「インビクタス」や「ヒアアフター」で、逆にその暗黒面を表現したのが「ミスティック・リバー」あたり。もう一つはもう少し政治的な事柄で、「国に頼らずに自分の力で生きていく」という事をよしとするリバタリアニズムと呼ばれる思想。イーストウッドなりのリバタリアニズムをかなり極端な形で、しかし見事に示したのがこのミリオンダラー・ベイビーという映画だ。主演は「ビバリーヒルズ青春白書」にも出ていたヒラリー・スワンク、他にモーガン・フリーマンも出ている。

 

第12位 ザ・ファイター(’04)

図らずもボクシング映画が三つ続いた。「ザ・ファイター」はデヴィッド・O・ラッセルの「世界にひとつのプレイブック」のひとつ前の映画。実話を元にしたあらすじで、期待されながらも結果を残せないボクサー・ミッキーが、元有名ボクサーでありながら薬物中毒で退廃した生活を送る兄、かつての夢を諦めてバーで働くガールフレンドらとの関係性や、ボクサーとしての葛藤に悩みながらも、世界チャンピオンを目指して奮闘するという物語。主演はマーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベール。ミッキーの恋人役に「魔法にかけられて」でおなじみのエイミー・アダムスらが名を連ねる。

この映画を観て思うのは「応援するって何だろう」みたいな事だ。なぜ人はスポーツ選手やアイドルを応援するのか。応援している人たちは大概部外者であるにも関わらず、かなり勝手な事をあれこれと言ったりもする。当事者からすると全く的外れな事を部外者同士で議論したりもしている。これは全く滑稽な事だし、往々にして空虚な行為でしかないのだが、それでも人は誰かを応援せずにはいられない。それは自分自身を選手に投影しているからかもしれないし、ただ単にその人の事が好きだからなのかもしれない。応援という行為それ自体が何にも結びつかないとしても、誰かの成功を祈り、期待する事は、この上なく尊い事であると思えた、僕にとってはそんな大切な映画なのだ。

 

第11位 ブギーナイツ('97)

ポール・トーマス・アンダーソン監督作品の中では最も見やすくて、かつ素直に感動出来る名作。ただ、結構ストレートにポルノやドラッグについて描いているので、デートや家族で観られる感じではない。ポルノ業界の光と陰を通して、そこに関わる人物たちの生き様を群像劇的に描いていく。この映画のテーマは「マグノリア」に通底していて、大まかに言うと「過去とどう向き合うかべきか」という事なのだと思う。

映画冒頭のファンキーな雰囲気や、撮影現場のバブリーな感じなども観ていてとても気持ちよい。主演はマーク・ウォルバーグ、ポルノ監督役でにバート・レイノルズが出演している。

 

第10位 LEGOムービー(’14)

あの岡田斗司夫氏が絶賛していたので観てみたら、本当にとんでも無い傑作だった。誰もが一度は触れた事があるであろうおもちゃ、「レゴ」の世界を舞台に、主人公エメットが大冒険を繰り広げる。

まず、3DのCGアニメとして新鮮な表現がたくさんある。レゴの物質的な特徴を最大限に生かしていて素晴らしいところだ。そして、何よりも最終的な結論・テーマが本当に深い。要は、「なにかを作るって何だろう」という、かなり普遍的な事が問題になっている。もちろんアドベンチャー映画だし、子どもが観ても十分楽しめる映画で、なにひとつ難しい言葉を使っていないのだけれど、多分何千冊の本を読んでも辿り着けないような何かを教えてくれる。公開当時もあまり話題になっていなくて、この間ツタヤに行ったらレンタル在庫が一本しかなかった。でも観て絶対に損する事のないアニメ映画だし、特に「何かをつくる」仕事をされている方や、そういった事に関心のある方には、心からおすすめしたい。

 

第9位 サイドウェイ('04)

アレキサンダー・ペイン監督の映画は全ておすすめだが、やっぱりこれが一番好きだ。

小説を書きながら国語教師をしているバツイチの中年男・マイルスが主人公。友人のチャラ男、ジャックが結婚するという事になり、その記念も兼ねて男二人で旅に出る。ワインを飲んだり、ゴルフをしたり、女性との出会いがあったりする中で、マイルスは自分の人生を見つめ直していく、といったあらすじ。全編、カルフォリニアのほのぼのとした風景が映し出されていて非常に観ていて気持ちが良いし、終盤のあるドタバタ展開ではかなり爆笑した。

マイルスとマヤの会話シーンは、何気ない中にも多くの名言が含まれていて、それらが終盤の展開で一気に効いてくる。全ての希望を失いかけて打ちのめされても、自分の気持ちに正直に生きている限りきっと大丈夫、そんな感想を抱いた映画。終わり方も秀逸だった。

 

第8位 ビッグ・リボウスキ('98)

コーエン兄弟によるサスペンスだがコメディ要素満載の映画。ヒッピー上がりの無職の男、リボウスキが、同姓同名の大富豪と間違われて強盗に襲われる。その賠償金を求めて当の大富豪宅へ行ったことから、事態が急展開していく。

まず僕としては、このダルダルなアメリカ白人達の雰囲気がツボだった。主人公・リボウスキのファッションとかも結構好きで、みうらじゅんとジョニー・デップを足して2で割ったみたいな絶妙さ。そしてもっとも僕が熱狂したシーンが、リボウスキが観る謎の夢のシーン。あれは一体なんなのだろう。とにかく頭から離れない。サスペンスとしてもしっかり見せてくれる一方で、ある意味それとは真逆の不可思議さみたいなものに強く惹き付けられる。

 

第7位 イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ

おそらく、現在世界で最も影響力があるストリート出身のアーティスト、バンクシーによるドキュメンタリー作品。何の才能も無い「ミスター・ブレインウォッシュ」にバンクシーが心にも無いお墨付きを与えて一流アーティストであるかのように仕立て上げ、しまいには大規模な個展を開催。自称アート志向のバカな市民やセレブ達がガンガン釣り上げられていく痛快極まりない映画。芸術の本質とは似て非なる「アート業界」や「ファッション化するアート」といったものを、あろう事かその渦中にいるバンクシーが強烈かつ鮮やかな形で皮肉っている。

この映画は、フランスの音楽ユニットであるジャスティスの「A Cross the Universe」というドキュメンタリーDVD作品にも近い。やっぱり英仏のアーティストというのは、かなり根深い部分でアメリカ人をバカにしていて、もしかすると全然相手にしていない様な所があるんじゃないかと思う。

 

第6位 アメリカン・ハッスル('13)

ここ1,2年で劇場で観た映画の中ではダントツに面白かった。監督はデヴィッド・O・ラッセルで、クリスチャン・ベール、ジェニファー・ローレンス、ブラッドレイ・クーパー、エイミー・アダムスといった豪華な出演陣で固められている。「アブスキャム事件」という1979年に実際に起きた収賄事件の話を基に、詐欺師とFBI捜査官と政治家、さらにはマフィアまでもが登場し、一進一退の騙し合いを繰り広げる。きらめく70年代後半のきらびやかなファッション・美術演出も見応え抜群で、俳優たちの演技も本当に生き生きとしていて、とにかくスクリーンからあらゆるエネルギーがほとばしってくる作品だというのがまず第一の感想。

この映画の登場人物達はそれぞれに問題を抱えているのだけど、それに対してまったくクヨクヨする所を見せない。人の人生なんてウソに満ち溢れていて醜いものだが、それでも全てを肯定していこうという、単純ながらも深いメッセージが込められていると思う。

 

第5位 マグノリア('99)

体の奥にドスンと響いてくるような重厚かつ壮大なヒューマンドラマ。僕が一番好きな監督、ポール・トーマス・アンダーソンの映画の中でもずば抜けてこれが良いと思う。ある9人の男女の一日をかわるがわる描く群像劇で、上映時間は実に3時間8分。フィリップ・シーモア・ホフマンやジュリアン・ムーアら、P・T・アンダーソン映画ではおなじみの顔ぶれの他に、トム・クルーズが自己啓発セミナーの教祖役で出ていて、このトムの演技がまた素晴らしい。

「ベンジャミン・バトン」の所で「数奇でない人生などあるだろうか」と書いたけれど、実際には事態はもっと深刻で、人の人生ほど不条理と不可思議さに満ちたものは無いのかもしれない。この映画ではラストに突拍子もない事が起こる。しかし、それに対する登場人物のたちの無関心ぶりはなんだ。つまり、人生の奇妙さに比べればあんな事は全然大した事ないのだ。
そして、「ブギーナイツ」と共通する部分としてはこういう事だと思う。人は往々にして過ちを犯し、それを償う努力をする。しかし心に留めておかなければいけないのは、「過去を乗り越える」という事と「過去を無かった事にする」というのは全然違う、という事だ。誰かを許すということ、自分の弱さを認めるということ・・「過去」とどう向き合うべきかといった人間の普遍的な問題がこの映画には含まれているのだ。

 

第4位 ブロークバック・マウンテン('05)

「ライフ・オブ・パイ」や「グリーン・ディスティニー」など、多種多様な映画を撮っているアン・リー監督作品。主演はヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール。それぞれの妻役でミシェル・ウィリアムズとアン・ハサウェイも出ている。「ブロークバック・マウンテン」という山で共に季節労働者として働いていた二人の男が、ふとしたきっかけで肉体的な関係を持ってしまう。その後二人はそれぞれ女性と結婚しそれぞれの人生を歩んでいくが、再会を繰り返しては山での日々を思い出すように逢瀬を重ねる。

マグノリアを丁度裏返したというような所があって、「忘れ難く素晴らしい過去」にも、人は時に縛られてしまう。ブロークバックマウンテンの自然の風景は本当に奇麗で、観ているこちらとしてもこの日々がまるで夢のようなひとときに感じられる。そして言うまでもなく、アメリカというのは都市部を除いて同性愛には極めて不寛容な社会。以前のエントリーでも書いたけれど、この話は僕にとっては全く他人事ではなく、僕にも僕のブロークバック・マウンテンがある(同性愛の経験は無いっすよ、念のため)。良き日々には、往々にして後ろめたさがつきまとうものだ。人生観や時間感覚、映画的な快楽といったものを、このような社会的な要素を軸に1カ所に落とし込んだ秀逸な映画だと思う。

 

第3位 ターミネーター2('91)

ジェームズ・キャメロン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のSFアクション映画。テレビで放送するたびに観るが、何度観ても面白い未だに古さを感じさせない。核戦争で荒廃し人間とロボットによる戦闘状態になっている未来の世界から、将来人間軍の指揮官となるジョン・コナーを殺すためのターミネーター「T-1000」がやってくる。ほぼ同時に、ジョンを守る為に人間側が送り込んだ「T-800」も現れてジョンを救いだし、母親のサラとともにT-1000からの逃亡とロボット技術の破壊というミッションに挑む事になっていく。

まず、このT-1000通称「液体金属」の無敵感が半端じゃない。未来の世界でこんなものが量産されていたら、そりゃあ人間なんて叶うはずもないだろう。また、ジョン、サラ、T-800の3人組の感じも凄く良い。ダイソンの家に行く前の、つかの間の休息のようなロードムービーっぽい雰囲気のところはかなり好きなシーンだ。

 

第2位 時計じかけのオレンジ('71)

アンソニー・バージェスが自身の実体験を基にして書いたという小説を、スタンリー・キューブリックが監督し映画化した作品。人間の自由意志について考えさせる映画として、様々な文献や批評で引き合いに出される。

人間というのは本当の意味で自由になる事は実はとても難しい。法律や社会的な制約以上に、倫理や道徳というものに縛られているからだ。でもそれでも自由を目指すのだ、という事をテーマにした作品は色々あって、「ダークナイト」のジョーカーもそうだったし、キリスト教におけるサタンという概念もそういったものらしい。これらを理解出来るかどうかは、価値観の違いというよりは社会や人間について日頃考えているかが問題で、だからこそ許される存在で無いはずのアレックスが、一部の人の心を魅了して離さないのだと思う。

 

第1位 ソーシャル・ネットワーク('10)

デヴィッド・フィンチャー監督作品。マーク・ザッカーバーグがFacebookをつくるまでの物語で、主演はジェシー・アイゼンバーグ、他に「スパイダー・マン」シリーズのアンドリュー・ガーフィールド、「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラ、そしてジャスティン・ティンバーレイクも出演している。

事実に忠実に基づいた映画ではなく、マーク・ザッカーバーグ自身もこの映画に事実と異なる点が多くある事を指摘している。この作品はIT企業の成功物語というよりは、その中で起こる色々な人間ドラマを通して、生きる事の本質に迫っていくような作りになっている。 既に十分評判も高いし、あまりに完璧な映画でこれを一位に選ぶというのもどうかとは思うんだけれど、やっぱり何度観ても違った発見があるし、まだまだ語られていない事も沢山あるような気がしている。

ある人がある人について語るとき、そこにどれだけの信頼性や責任があるのだろう。例えば僕らがテレビや雑誌で目にするようないわゆる「成功者」の人たちだって、彼らを駆り立てているのは本当は凄くシンプルな事だったり普通過ぎる事なのかもしれない。あるまとまった話を語る為に、勝手な想像で他人の思惑を推量したりしてしまう事は誰にでもある事だ。そういう事なしに映画や小説なんてつくれないのだが、「本当にそれっていいの?」みたいなかなり誠実な問いかけが含まれていると思う。

 

 

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